The Oxford Dictionary of Popes [Reference & Dictionary]
J. N. D. Kelly wit new material by Michael Walsh
The Oxford Dictionary of Popes
Oxford: Oxford UP 2005, 349 p.
Abbreviations
Note to the reader
Alphabetical list of popes and antipopes
The Popes
Appendix: Pope Joan
Index
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初版は1986年。それを長らく愛用していたが、ペーパーバックだったのでもうぼろぼろだし、新版を買いなおした。新版と言っても、ベネディクト16世などを書き足しているだけで、旧版からそれほどの変化はない。著者のケリーは初期キリスト教史の専門家。
教皇に関するハンドブックは各国語であるし、中世関係の専門的事典にもかならず教皇は採用されているが、わたしはまず本書をひく。項目の長さが適切、つまり長すぎもせず短すぎもせず、頭の中に収まりが良いからである。参考文献は十分とは言えないが、それはより詳細な事典で補えばいい。
シスマと対立教皇がいつまでたっても頭の中で整理できない。中世にはいったい何度のシスマがあり、だれがどのような理由で対立教皇を立てたのか。整理した論文は探せばあるのだろうけど…。
教皇は選出されたのち教皇名を名乗るが、一番多いのがヨハネスで現在23世まで、次点が現教皇のベネディクトゥスとグレゴリウスで16世までである。初代教皇はパウルスなのでその名前を継承する人は多いのかと思ったが、6世までしかいない。